
お好きな金額でサポートしていただけると嬉しいです!
(50円〜10,000円[税込]まで)
作成日時:2026年4月23日 01:35
更新日時:2026年4月25日 16:04
LLM
Claude Opus 4.7、Claude Opus 4.6、および Claude Sonnet 4.6にはAdaptive Thinking(適応思考)という拡張思考をいつ、どの程度使うかを動的に判断できるようにする機能があります。low / medium / high / max の 4 段階のeffort設定があり、effortのレベルを上げると内部的な思考量が増し、複雑なタスクでより質の高い回答が期待できる一方で、思考量が増えるほど応答時間も長くなるという速度と回答品質のトレードオフが存在します。
(claude Opus 4.7にはxhighもありますが今回は割愛)
このうちの速度に限定して、各effortレベルごとで実際にどれだけ速度差が出るのかを興味本位で簡易的に実測してみました。
max_tokensを32~1024までの間で、easy / medium / hardのざっくりの難易度設定を行った各サンプルプロンプト29種×それぞれのeffortレベルごとで3回ずつAPIを実行して計測しています(ネットワーク・API混雑・プロンプト構成に影響を受ける部分は無視)
ユースケースに応じてちゃんと評価すべきです。あくまで速度面のN=1の話として書いています。
effortを上げることで推論品質が向上する余地が大きいとされています。速度だけで良し悪しを判断することは危険です。
effort | 平均TTFT (ms) | 平均総時間 (ms) | 平均出力トークン(目安として) |
|---|---|---|---|
low | 1473.6 | 5576.4 | 282.6 |
medium | 1590.3 | 6337.4 | 308.5 |
high | 1503.8 | 6233.2 | 320.0 |
max | 1835.8 | 6494.5 | 315.4 |
lowが最短(平均 5576ms)。mediumとhighは近いが、今回はhigh のほうがわずかに短い(約104ms差)。maxはTTFT・総時間ともに最も遅い。highが最大でlowより約13%多い結果に。難易度 | low総時間 (ms) | medium総時間 (ms) | high総時間 (ms) | max総時間 (ms) | 最短 |
|---|---|---|---|---|---|
easy | 2469.8 | 3009.6 | 2828.8 | 3119.1 | low |
medium | 5233.5 | 5485.1 | 5698.9 | 5725.8 | low |
hard | 9102.2 | 10706.8 | 10290.5 | 10809.4 | low |
lowが最短。lowとhighの差が約1188ms(約11.5%)。mediumはhighより遅く、必ずしも「medium が中庸で速い」とは限らない結果となった。29プロンプトそれぞれで総時間が最短だった件数をeffort別に数えると以下となった。
effort | 最速だった件数 |
|---|---|
low | 16 |
medium | 4 |
high | 7 |
max | 2 |
low が最も優勢(16/29件)。いくつかをピックアップ。
promptの種類(名前) | 内容 | 最速 | 最遅 | 比率(最遅/最速) |
|---|---|---|---|---|
coding_easy_1 | 単純な関数の実装 | low (1565ms) | medium (4378ms) | 2.80x |
summarization_easy_1 | 短文の要約 | high (1952ms) | max (4738ms) | 2.43x |
coding_medium_1 | アルゴリズムの実装 | max (1943ms) | high (4675ms) | 2.41x |
analysis_easy_1 | 感情分析 | high (1190ms) | low (2728ms) | 2.29x |
creative_easy_1 | 短文の生成 | low (2456ms) | high (4975ms) | 2.03x |
coding_medium_1 では max が最速で、highが最遅という逆転が起きた。effort と速度の関係が単調ではないことが見える。analysis_hard_1(多角的な分析タスク)で、high は平均 20274ms、mediumでも平均 20196msとなった。knowledge_hard_1(技術の比較タスク)でもmediumが 16415ms と長く、highより遅い場面が見られた。low が最速になることが多く、シンプルなタスクではAnthropic公式ドキュメント通り、第1候補になる。medium は必ずしも「中間で無難」ではなく、タスクによってはhighより遅い。「速くて品質もそこそこ」という期待通りに動かないケースがあるため、実測して選んだ方がいいかなと思った。maxは TTFT・総時間ともに最も遅い傾向。high / max を選択し、速度コストを許容する必要がある。